アニメーション制作には様々な作り方が存在します。その中でも、ロトスコープという言葉をご存じでしょうか?あまり馴染みのないアニメーション用語ですがアニメーションを制作したいと言う人は知っておいた方がいいアニメーション用語です。今回は、ロトスコープの作り方だけでなく、ロトスコープアニメーションにおすすめのアプリ、ロトスコープを使用したアニメも紹介します。
アニメーション制作に携わりたいと考えている方は必見です!
ロトスコープとは?
ロストスコープとはアニメーションの制作技法です。どのように作るのかと言えば、実写映像を元にアニメーションを制作すると言ったものです。実写の動きをトレースすることでよりリアルなアニメーションを制作することができます。実写映像を一枚一枚トレースすることから膨大な時間をかける必要があります。そのためあまり主流のアニメーション制作技法ではありません。
しかし、その実写をトレースする技法から独特で味のあるアニメーションを制作することができます。アニメーションすべてをロトスコープするのではなく背景だけをロトスコープすることで作品に奥行きを持たせることができます。
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ロストスコープを使用したアニメ一覧
ロストスコープを用いた代表的なアニメーションを下記にまとめました。よければ参考にしてくださいね。
- 惡の華
- アポロ10号1/2(映画)
- 鬼滅の刃(ヒノカミの舞)
- NARUTO(最終決戦での螺旋丸に添えられた手など)
- かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~(1期3話ED)
- 信長協奏曲
- 坂道のアポロン(楽器演奏シーン)
- ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(ピアノ演奏シーン)
- ディズニー
また、アニメチェンソーマンも人間らしい動きが多くロストスコープを使用してるのではと言われていますが、実際に使われているかはわかりませんでした。
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ロトスコープを使用したアニメの作り方
では、実際にロトスコープを使用してアニメを作ってみましょう!以下の5ステップを参考にしてみてください!
- 動画素材を用意
- 制作箇所の動画を切り取る
- コマ整理
- 作画
- レイヤー整理
1.動画素材を用意
ロトスコープは、実写映像をトレースする技法です。そのためアニメーションの素材となる実写動画素材を用意する必要があります。自分で実写動画を撮影したり、フォトショップなどから素材を用意しましょう。
2.制作箇所の動画を切り取る
動画素材ではアニメーションでは使わない個所や無駄シーンなどがあります。そんな動画素材の使用する制作箇所の動画素材を切り取ります。
3.コマ整理
動画素材の制作使用箇所だけにしても実写動画には1秒間に約30コマあり、全てのコマを一枚一枚描き起こすととても大変な作業になります。そこで動画素材の2~3コマごとにレイヤーを削除していきましょう。しかし、コマを減らせば楽になりますがアニメーションがかくかくした印象になります。反対に顔真を減らさなければとても滑らかなアニメーションになります。なので制作するアニメーションのクオリティに合わせてレイヤーを減らすかを決めましょう。
4.作画
ここから本格的なアニメーション制作に入ります。コマ整理まで行った動画素材を元にトレース作業を行っていきます。トレースするものが実写になるだけで普通のアニメーション制作と大きな違いはありません。
トレース作業ででアニメーションの良さを引き出すためにも実写を完全に模写したり少し崩したりすることで味のあるアニメーションになります。この崩しの度合いも作成したいアニメーションの質に合わせて崩しの度合いを決めましょう。
5.レイヤー整理
作画の作業が終わったらレイヤーの整理です。動画素材のコマ整理の時と作画したものでは印象が異なったり、動きの滑らかさなどの印象が異なることがあります。そんな実写とのギャップをここで整理し理想とするアニメーションに仕上げましょう。
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その他のアニメーション技法や手法を紹介
アニメーションの技法であるロトスコープについて解説しました。アニメーションには他にもたくさんの技法や作り方が存在し、アニメーションに関心がある方はロトスコープ以外にも関心があるのではないでしょうか。そんな人のためにもその他の技法や作り方を紹介します。
モーショングラフィック
モーショングラフィックスとは、文字やイラストなどに動きや音楽などを盛り込んだアニメーション表現技法のことで視覚や聴覚から多くの情報を伝えられることができ。アニメーションの中でも予算や納期を抑えられます。そのため、皆さんがよく見るアニメーションではなく、テレビのコマーシャルやMVなどでよく使われるアニメーション技法です。またアニメーション制作に初心者の方にオススメの技法のひとつです。
3DCGアニメーション
3DCGアニメーションとは、その名の通り3DCGを用いたアニメーション表現技法です。こちらは長編映画などでよく見られるアニメーションで、具体的な作品ではピクサー作品や『STAND BY ME ドラえもん』などが挙げられます。個人で制作するのが難しいと思われがちですがアニメーションツールを使えば簡単に作成することができます。
フレームバイフレーム
フレームバイフレームとは、皆さんがアニメと聞いて一番最初にイメージするようなアニメーション表現技法です。簡単に説明すると絵を一枚一枚連写することで動いて見せる技法です。この技法の中にロトスコープの演出技法が含まれます。世界観や表現の幅が広く最も一般的なアニメーションだと言えます。日本を代表するアニメーション技法のため、アニメーションを作りたいと考えている人は、この表現技法から始めることをおすすめします。
フォロースルー
フォロースルーとは、アニメーションの動きの最後に付属の部品を遅れさせて動かす手法です。具体的には、キャラクターの髪の毛やしっぽなどを遅らせて動かすことにより、柔軟な動作を表現することができます。
アンティシペイション
アンティシペイションとは、予備動作を描く手法のことを表します。具体的には、物を投げる前の振りかぶる動作などが挙げられます。このように動作を予期させるような動作を描くことで自然でリアリティのあるアニメーションになります。
ロトスコープアニメーションにおすすめのアプリを紹介
全てのデバイスに対応しているアニメーション制作アプリ「Animation Desk」
Animation Deskは、iPhoneなどのスマートフォンやWindowsなどのパソコンなど全てのデバイスに対応していて、尚且つすべてのデバイスをクラウド上で同期することができます。そのため、ロトスコープアニメーションに用いるためにスマホで写真や動画など撮影しスマホでコマ整理などしたものをパソコンでそのまま使用することができます。またこのアニメーション作成アプリは幅広くい様々な人から愛用されており、初心者からプロにまで愛用されており、写真者でもとても使いやすく、本格的な機能が搭載されているので上級者が目指すハイクオリティなアニメーションを作成することができます。基本ダウンロードは無料なので一度お試ししてみてはいかがでしょうか。
無料で試してみる:iOS版、Windows版、Android版
シンプルなアニメーション制作アプリ
「FlipaClip」
FlipaClipは、とてもシンプルなアニメーション制作アプリです。シンプルで感覚的にアニメーションが作成することが可能なので、ダウンロードしてから30分ほどで簡単なアニメーションを作ることができます。「ロトスコープをするのは難しそう」「アニメーション作成するのは初心者だから」と悩んでいる人におすすめの初心者向けのアニメーション制作アプリです。こちらも基本ダウンロード無料なのでダウンロードしてみてはいかがでしょうか。
初心者でも簡単にアニメーションを作ることのできるアプリ「Folioscope」
Folioscopeは、初心者でも簡単に可愛いアニメーションを作ることのできるアニメーション制作アプリです。こちらもシンプルで使いやすいアプリで、特にiPhoneとの相性が抜群です。またアプリ内でTwitterなどのSNSで自分の作成したアニメーションをGIFや動画にしてシェアすることができます。そのため他の人が作成した作品を簡単に見ることができ、自分の作品に対する評価も見ることができるのでより創作意欲が沸くと思います。こちらも無料アプリなのでTwitterなどSNSと併用したいと思ている方はダウンロードしてみてはいかがでしょうか。
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ロトスコープ:まとめ
ロトスコープとはなにか、ロトスコープを用いたアニメーションの作成方法について解説しました。ロトスコープは一般的にあまり馴染みのないアニメーションの作成方法ですが、味のあるアニメーションを作成することができる技法です。今回ご紹介したおすすめアプリでロトスコープ技法を用いてアニメーション制作をしてみてはいかがでしょうか。