様々な業界でデジタル化が進み、現在では国全体でデジタル化が促進されるほどになりました。そんな中で、医療の現場でもデジタル化を進めようとする動きが出てきていることをご存知でしょうか。世界中で話題となっている新型コロナウイルスの影響で逼迫している医療現場ですが、デジタル化を進めることで、人手不足の解消や対面回避など、様々なメリットが存在します。そこで本記事では、医療業界におけるデジタル化について、基礎や現在の課題、そしてすでにデジタル化が進んでいる事例やデジタル化を進めるツールを提供している企業などをご紹介していきます。
医療 × デジタル化の基礎知識
医療業界におけるデジタル化は、意外と早く始まっています。1970年代、診療報酬請求業務の合理化のためにレセプトコンピュータ(レセコン)の導入が開始されたことがはじまりで、電子カルテは1999年に初めて登場しています。しかし、2019年の時点で電子カルテはほとんど使われておらず、日本の医療業界に浸透していないことが判明しました。世界をみてみると、アメリカや台湾など、医療のデジタル化が日本よりも格段に進んでいる国もあります。特に新型コロナウイルスの影響で、世界の医療業界でもペーパーレス化や異なる医療機関同士での個人データの共有や活用など、医療現場のDXが次々と進んでいるのです。今後、日本でも個人のデータの連携や蓄積・共有を始め、医療現場においてもデジタル化が進むことは間違いなしです。
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医療現場におけるデジタル化とは?
ここ数年頻繁に耳にするDXとは、Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)の略語で、デジタル技術を活用すること。企業そのものやビジネスモデル、ライフスタイルを変革し、より良いものにしていく取り組みのことを指します。デジタル化はDXの初期ステップとして、アナログだったものをデジタルに変えたり、デジタル技術やデータを活用することで新しい価値を創造することを指します。医療におけるデジタル化とは、具体的に、医療データの利活用やAIシステムの導入、ICTの拡大、オンライン診療や電子カルテの活用などが挙げられます。病院や薬局、看護ステーションなどの医療機関が、データやデジタル技術を活用することでプロセスの改善や組織・企業文化の改革などを行い、患者やその家族などのニーズに応えること。そして、患者にとっても、従業員にとっても、より良い環境構築をすることが医療現場におけるデジタル化の理想です。
医療現場におけるデジタル化の課題とは?
このように、今後発展を見せるであろう医療のデジタル化ですが、現時点で課題が顕在しているのも事実です。
医療現場におけるデジタル化の課題は、人手不足やリテラシーの低さ、整っていない環境、少子高齢化など様々です。
少子高齢化により、医療費は増大する一方で医療従事者の不足が深刻な問題となっています。新型コロナウイルスの拡大により、もともと不足していた人材はさらに不足し、医療機関では労働環境や待遇の悪化も大きな課題の1つでしょう。また、デジタル化を進めようとしても、新しいツールやITへのリテラシーが低く、浸透するまでに時間がかかったり、そもそも新しい方法が浸透しなかったりすることも課題です。医療現場でデジタル化を進めるためには、リテラシーを高めるための指導やスムーズにデジタル化できるための環境整備など、行わなければいけないことは多数存在します。
医療現場におけるデジタル化の事例紹介
医療のデジタル化は、まだまだこれからの発展に期待という段階です。しかし、前述した通り、世界ではすでに少しずつですが現場でデジタル化が進んでいる事例も存在します。そこで以下では、医療現場におけるデジタル化の事例を2つご紹介します。
1. 電子カルテ
まずは電子カルテです。電子カルテ(EMR)の導入は、医療業界にとっては大きな変革となりました。従来使用していた紙のカルテで課題となっていた保管スペースの確保や情報の検索、保護のしづらさを、データで保存することによりすべて解決してくれます。さらに、病院内でのカルテの共有もデータの送付で済むため簡易的になりました。
また、これにより異なる病院との連携も可能になっています。例えば台湾では、「健保卡」と呼ばれる全民健康保険カードに、個人のこれまでの病歴や診断履歴、さらには西洋医療だけでなく鍼や漢方といった中国医学や処方された薬など、すべての情報が記録されています。そしてその医療情報を、医療機関同士で共有しているのです。そのため、重複診断や重複処方を防止することができる上に、患者にとっても無駄な時間の削減に繋がっています
2. オンライン診療
続いてはオンライン診断です。コロナ禍で一気に注目を集めたオンライン診断。テクノロジーの進化により、オンライン通話が手軽に行えるようになったことやコロナ禍で非対面の診察の需要が急増したことから、オンライン診断が急激に普及しました。現段階では、初心をオンラインで行う動きが出ていますが、今後さらにオンライン診断を発展させていくため、患者の血圧や心拍数を遠隔でモニタリングする試みや、妊婦の方向けに子宮の収縮データや胎児の健康状態をモニタリングする試みも始まっています。今後より幅広いオンライン診断が実施されていくようになるのではないでしょうか。
医療のデジタル化を進める「Kdan Mobile」の紹介
ここまで、医療のデジタル化について、現状や課題、事例など様々な観点でご紹介しました。最後に、医療のデジタル化を進めるにあたって有効なツールを提供していたり、デジタル化を積極的に促進している企業「Kdan Mobile」をご紹介します。
Kdan Mobile Software Ltd.は台湾発のSaaS企業。モバイルに特化したドキュメントソリューションとクリエイティブソリューションを提供しています。「ビジネスに、創造性を」というスローガンを掲げており、すでに抱えるユーザー数は全世界2億人を超えている今注目の企業です。主な提供ツールには電子署名アプリのDottedSignやドキュメント管理アプリであるDocument365、クリエイティブ制作アプリのAnimation Deskなどが含まれます。その他にも、クラウドサービスの提供や他社との連携などを通して、積極的にリモートワークに移行する企業活動の効率化支援を行っています。現在は、台湾に本社を置きながら、中国、米国に展開、そして日本にも展開しており、拠点の拡大も順調に行っている段階です。
そんなKdan Mobileが提供するサービスの中でも、医療のデジタル化に役立ちそうなツールがPDF Readerです。PDF Readerは、ビジネスや日常生活における幅広い種類の文書機能をサポートしており、ドキュメント編集・管理の生産性を向上させるツールです。PDFの編集や他のファイル形式からの変換などが可能なため、先ほどご紹介した電子カルテなどにも活用可能なツールではないでしょうか。
このように、モバイルワークが拡大する中で、率先してモバイルワークの普及や企業にとっての働きやすさを支援しているKdan Mobile。今後もそのサービス拡大や需要の増加に期待です。
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まとめ
いかがでしたか?今回は、医療業界におけるデジタル化について、基礎や現在の課題、そしてすでにデジタル化が進んでいる事例や、ツールを提供中の「Kdan Mobile」、そしてそのKdan Mobileが提供しているPDF Readerについてご紹介しました。もちろん医療業界だけでなく様々な分野で発展していくであろうデジタル化ですが、コロナ渦では特に医療業界における発展が必要とされていくでしょう。今後の動きに注目です。