近年、日本でも電子契約サービスが広く提供されています。
ですが、電子契約サービスはまだまだ完全には浸透していないと言ってもいいでしょう。
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- そもそも、電子契約サービスとは何なのでしょう?
- 電子契約サービスでできることは何なのでしょうか?
今回は、電子契約サービスでできることや、電子契約サービスを比較しメリット・デメリットについてご説明します。本記事を読み終える頃には、あなたが電子契約サービスを導入すべきかどうか、選ぶならどこに着目すべきかがわかるようになっているはずです。
ぜひ、参考にしてください! ※この情報は、2019年12月現在のものです。
まずはおさらい!電子契約サービスとは?
電子契約サービスとは、文字通り「電子的に契約を結ぶ」ために使うサービスのことです。
オンラインで契約が完了しますので、紙でやり取りする必要はありませんし、印鑑もいりません。紙の契約書を電子文書に置き換えるのが、電子契約サービスです。電子契約サービスで重要な役割を果たすのは、次のふたつです。
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- 電子署名=従来の印鑑に相当
- タイムスタンプ=従来の契約書に書き込む日付に相当
契約書面に書かれる内容と同時に、このふたつがなければ契約書は成立しません。
電子契約を比較!サービス別に実現できることや従来契約の違い
では、電子契約サービスを導入すると、従来の「紙契約書」とどのような違いが表れるのでしょうか。比較のために、次の表を参考にしてください。
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電子契約 | 紙での契約 |
署名方法 |
電子サイン+タイムスタンプ |
署名+印鑑 |
送付/受け取り |
不要 (電子データの受け渡しで完結) |
郵送や持参 (時間がかかる) |
印紙 |
不要 |
必要 |
保管 | 自社やサービス提供会社、外部サーバーで保管 |
書庫などの物理的な保管場所 |
どうでしょう?
時間短縮や印紙がいらないなど、多くの点で電子契約サービスの方が便利と思われませんか?
活用業界別で電子契約を比較!おすすめ電子契約サービス
では、電子契約サービスの中で、どれがおすすめなのか具体的に見ていきましょう。ここでは、金融機関での電子契約サービスと、企業業務に関わる電子契約サービスを取り上げます。
電子契約サービス:金融機関(融資)別に徹底比較
金融機関から融資を受ける際に電子契約サービスを利用できることがあります。その代表的な例として、みずほ銀行と三井住友銀行があります。
みずほ銀行 | 三井住友銀行 | |
利用可能時間 |
24時間/365日 ・毎月第3火曜日22時~翌8時まで |
・月曜日~土曜日 8:00~23:30 ・日曜日 8:00~18:30※祝日は該当する曜日と同じ ※年末年始やゴールデンウイークは要確認 |
認証方法 |
【事前に契約者ID取得】 ・パスワード |
【事前に契約者専用ID取得】 ・パスワード |
サービス利用料金 | 無料 |
無料 |
おすすめ電子契約サービス6選を比較
企業が日常的に行う業務の中に契約がありますが、その契約行為に対応する電子契約サービスもあります。代表的な6つの電子契約サービスをピックアップし、それぞれの特徴をご紹介しましょう。
無料プランあり「GMO Agree」
Agreeは、ネットインフラ業界でも有名なGMOが提供する電子契約サービスです。
電子サインと電子署名を同時に使えるほか、タイムスタンプが標準でついていて、日本国内法令をしっかりと抑えています。
導入を前提とする「Freeプラン」は、1カ月間に利用できる契約件数が10までと上限こそありますが、無料で使うことができます。
台湾で圧倒的人気を誇る「DottedSign」
台湾にある弊社が提供する電子契約サービスが「DottedSign」です。
ブロックチェーンよりも高いセキュリティ性をもちながらクラウドを利用していて、PCだけでなくタブレットなど他のデバイスでも利用できるのが魅力です。
無料プラン(DottedSign)は月に3件まで、有料のDottedSign Proならカスタマイズ可能で、あなたのビジネスにマッチした使い勝手に仕上げることができます。
また、他の電子契約サービスよりも直感的に使える、低価格で導入できる、関係者全員にDottedSignから署名に関する通知メールを送れる、IPやデバイス情報などがすべて記録されているという点もDottedSignの大きなメリットです。
アメリカやEU諸国で多く使われているDottedSignを、ぜひ一度、試してみてください。
主要12社中シェア率No.1「クラウドサイン」
日本国内で電子契約サービスを利用している企業の約80%が利用している「クラウドサイン」は、弁護士ドットコムが運営しています。
テンプレートを事前に作成しておけること、電子署名とタイムスタンプを併用できること、チームで管理できることがメリットです。
セキュリティ対策万全「BtoBプラットフォーム契約書」
「BtoBプラットフォーム契約書」は、BtoBビジネスに必要な各種プラットフォームを提供しているインフォマートの電子契約サービスです。
高いセキュリティや、契約書に関する各種チェック項目(メモ/期限切れアラート/参照者管理/稟議承認など)をカバーしていて、契約できていなかった、契約失効していたといったトラブル回避が柔軟に行えます。
ブロックチェーンで改ざん不可能「Cloud Contract」
「Cloud Contract」は、クラウドコントラクト社の提供する電子契約サービスです。
ブロックチェーン技術で改ざんを予防すると同時に、電子的契約書をアップロードして保管できたり、契約状況の確認(書類内容/契約予定社確認中など)ができますし、双方が合意の上電子契約したことを証明するPDFファイルが発行されます。
ヒアリングから業務フローの洗い出し、使い方の提案まで一貫してサポートしてくれます。
カスタマイズ可能「DocuSign」
「DocuSign」は電子契約だけでなく、DTM(Digital Transaction Management)により企業で行われる契約フローを一元管理できる点が特徴的です。
書類を関係担当者で共有するフォルダの作成、他システムとの連携など、自由にカスタマイズできるところが魅力でしょう。
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料金 | セキュリティ | オンラインストレージ容量(基本容量) |
Agree |
・お試しFree:無料
・Standardプラン:10,000円(月額) ・Business プラン:20,000円(月額) ※送信料1通あたり100円 |
・GMOグローバルサイン ・Adobe Approved Trust List ・セイコーソリューションズ社タイムスタンプ |
※記載なし |
DottedSign |
・フリー:無料 ※署名タスクは3通/月まで・プロ:US$9.99=約1,200円(月額)US$59.99=約600円(月額、年払い) ※署名タスクは無制限・法人・企業向け:要問合せ※利用金額はレートにより変動 |
・米国ESIGN ActとUETA規制の電子サイン ・TLS/SSL、AES-256及びRSA-2048による暗号化 ・IPやデバイス情報、タイムスタンプ情報などが記録される |
会員登録で500MB利用可能 |
クラウドサイン |
・Standard:10,000円~(月額) ※送信料1通あたり200円・Standard Plus:20,000円~(月額)※送信料1通あたり200円・ Business:100,000円~(月額) ※送信料1通あたり200円 |
・SSL/TLS で暗号化(256bit暗号化) ・AES-GCMによる暗号化 |
※記載なし |
BtoBプラットフォーム契約書 |
・フリープラン:0円(月額) ※フリープラン同士の送信は5件まで ※送信不可・シルバープラン: 10,000円(月額)、300,000円(初期費用) ※送信料1通あたり50円・ゴールドプラン:30,000円(月額)、0円(初期費用) ※送信料100通/月まで無料、101通~1通あたり50円 |
・ブロックチェーン技術活用 |
・シルバープラン:10GB |
Cloud Contract |
・STANDARD BUSINESSプラン:9,980円~(月額/6カ月・年間一括払いも可能)
※契約締結100件/月まで無料、101件~1契約あたり30円 |
・ブロックチェーン技術活用 |
・STANDARD BUSINESSプラン:2GB |
DocuSign |
・Personal:10$(月額) ・Standard:25$(月額) ・Business Pro:40$(月額) |
※記載なし |
※記載なし |
電子契約サービス導入のメリット・デメリット
ここまで見てきたように、電子契約はメリットが大きいように思われたのではないでしょうか?
しかし、電子契約サービスを利用するには、メリットだけでなくデメリットもあります。電子契約サービスを導入するにあたり、事前にメリット・デメリットを理解しておきましょう。
電子契約サービス導入の4つのメリット
電子契約サービスを導入するメリットは、次のようなものがあります。
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- 業務の効率化
- コスト削減
- 災害などによる文書紛失リスク削減
- 書類改ざんリスクの低減
電子契約サービス導入は、特に時間短縮や、印紙・切手を不要とするコストの削減が魅力的です。
また、書類が物理的に存在する訳ではありませんので、紛失や改ざんといった致命的なリスクを低減することができます。
電子契約サービス導入の3つのデメリット
次に、電子契約サービス導入のデメリットですが、次のようなものがあります。
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- 事前の手続きが必要
- 取引先が電子契約に応じてくれないことも
- 担当者が慣れるまでのリードタイムが必要
事前手続きは、利用を予定している電子契約サービス提供業者に企業なら謄本を、個人ならば住民票を提出しておかなければなりません。
また、契約しようとする相手方が望まないとき、一方的に電子的な契約を迫ることができないという点があります。
企業なら、契約に関わる担当者が、電子契約にまつわる一連の手続きに慣れるまで時間が必要でしょう。一時的に、紙契約と電子契約がダブってしまう期間が生じるかもしれません。
電子契約サービス:まとめ
日本で、電子契約サービスを提供している企業はいくつもあります。ですが、残念なことにすべての企業が電子契約サービスを活用している訳ではありません。
これからの日本の労働者数減少を考えると、できるだけ手間のかからない方法で事務作業を行う必要があるのではないでしょうか?
その点、電子契約サービスは、煩雑な作業から解放されるひとつの方法といえるでしょう。
電子契約サービスの中でも、「DottedSign」は効率化重視・セキュリティ重視のアメリカやEUでの活用実績が多くあります。
もしもあなたが今、電子契約サービスの導入を考えているなら、弊社のDottedSignも選択肢に入れてみてください。