メディアやニュースなどで、脱炭素やカーボンニュートラルという言葉を耳にする機会が増えました。世界中で注目が集まっている脱炭素社会。日本では2020年10月に「2050年を目途に、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」という脱炭素社会への所信表明を行いました。温室効果ガスの影響で高まり続ける気温、気候変動など、地球温暖化が人類の生存を脅かす存在にまでなりつつある現在、脱炭素社会は社会が一体となって目指すべきところでもあります。実はこの脱炭素社会は、デジタル化とも深く関係しており、デジタル化が進まないことには脱炭素も進まない可能性もあるのです。
そこで本記事では、脱炭素とはそもそも何なのか、そしてデジタル化と脱炭素の関係、日本がデジタル化において抱えている課題など、脱炭素とデジタル化について記載していきます。
そもそも脱炭素社会とは?
脱炭素社会とは、「二酸化炭素排出量を実質ゼロにした社会」のことを指します。温室効果ガスには二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、フロン類があります。その中で最も温暖化への影響力が大きいのが、二酸化炭素。脱炭素社会が実現すれば、温室効果ガスの大気中の濃度が薄まり、地球温暖化の抑止に繋がるのです。世界では1960年代頃から、環境汚染に対しての危機感が広まり始め、1972年に初めて環境問題に対する国際会議が開かれました。その後、地球温暖化を抑制するさまざまな施策を義務化し、現在は脱炭素社会の実現を目指して取り組みを行っています。二酸化炭素は、石油や石炭、天然ガスなど、化石燃料に含まれる炭素が燃やされることで発生します。そのため、私たちが普段使用している電気や車など、ありとあらゆるものをつくったり使用しているだけで二酸化炭素が排出されるのです。日常を過ごしているだけで、二酸化炭素が排出されてしまうため、意識して排出を削減しなければならない。この危機感から、二酸化炭素を人為的に排出する120カ国以上で、2050年までに二酸化炭素の排出をゼロとする脱炭素社会の確立を長期目標として掲げたのです。
二酸化炭素排出量を実質ゼロにするというのが脱炭素社会ですが、「実質ゼロ」というのは、排出量を完全にゼロにするということではありません。排出量を削減するのと同時に、排出が避けられない二酸化炭素を後から回収し、実質ゼロにすることを意味します。
実は二酸化炭素排出量を実質ゼロにする取り組みは、デジタル化と関係しています。
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デジタル化と脱炭素の関係とは
一見無関係に見えるデジタル化と脱炭素。「デジタル化と脱炭素にどんな関係あるの?」と疑問に思うかもしれません。しかし、脱炭素社会を目指すにはデジタル化は必須であると言っても過言ではないほど、この2つには関係があります。
例えば、多くの二酸化炭素を排出する化石燃料車。二酸化炭素削減を目指す脱炭素では、化石燃料車を電気自動車に変える必要があります。電気自動車へのシフトは、自動車におけるデジタル化です。自動車はあくまで一例ですが、脱炭素社会を実現するためには、業種や業界を超えた複合的な対策が求められます。あらゆるインフラや工場などの組織だけでなく、家庭や個人での取り組みも必要となります。これらの複合的なエネルギーシフトへの取り組みを実現するためには、デジタル化は欠かせない存在なのです。
日本のデジタル化が遅れている理由とは?
デジタル化が脱炭素に重要な反面、日本では先進諸国に比べるとデジタル化に遅れを取っているのが現状です。日本のデジタル化が遅れている理由には、以下のような原因があります。
・古いシステムを利用している
日本企業のデジタル化を阻む大きな原因の1つに、古い既存システムの存在があります。企業で長年使用しているシステムの保守・運用は、属人化しているものが非常に多く、新しいシステムを導入するには、多くの部署を巻き込んで会社全体で取り組まなければいけないものも多いです。そうするためにはヒューマンリソースが足りないという問題も発生します。また、古いシステムは導入時の有識者の退職によってブラックボックス化してしまっていたり、社独自のカスタマイズを重ねたが故に、煩雑化してしまっているパターンも多く存在するのです。そのため、古いシステムを刷新できず、なかなかデジタル化を推進できないという現状に陥っています。
・スキルを持った人材が少ない
続いて、スキルを持った人材の不足も原因の1つです。IT人材の不足は、デジタル化に限らず、さまざまな企業の課題として挙げられていますが、デジタル化においては特に顕著に問題となっています。知見のある人材が不足していることで、デジタル化を進めようと思っても何をすれば良いかわからないという事態に陥ってしまい、人材の育成から始めなければなりません。外部から人材を呼ぶにしてもコストとの釣り合いや採用するまでに時間を要するため、素早くデジタル化に取り組むことができず、日本がデジタル化に遅れを取る原因の1つとなってしまっているのです。
・デジタル化への抵抗感や不安感がある
そして最後は、デジタル化への抵抗感や不安感です。これまでデジタルを活用してこなかった企業や、古いシステムへの安心感を持っている人たちは、新しい技術を導入することによる変化や未知の世界の不安を抱えていることも多いです。わざわざ新しいものを取り入れてコストやリスクを取るよりは、すでに慣れているもので今後も守っていければ良いという考えが、デジタル化の推進を阻みます。
脱炭素社会を目指す一方で、デジタル化に大幅な遅れを取っている日本ですが、すでにデジタル化に積極的に取り組んでいる企業も存在します。そこで以下では、デジタル化に注力し、脱炭素社会への取り組みの一歩を先駆けて行っている企業「Kdan Mobile」についてご紹介します。
Kdanの活動はデジタル化、脱炭素につながっています
Kdan Mobileは、モバイルに特化したさまざまなアプリケーションやツールを提供している台湾発のSaaS企業です。ユーザーが生産性と創造性をより向上させるためのドキュメントソリューション・クリエイティブソリューションを提供しています。世界中でコロナが流行する前から、社内ではハイブリットワークやリモートワークを推進しており、世界中のどこにいてもスムーズな仕事ができる環境づくりを積極的に行ってきました。そのノウハウを活かして、現在では企業のリモートワーク移行への支援も行っています。
Kdan Mobileが提供しているサービスは、電子署名アプリ「DottedSign」や、ドキュメント管理アプリ「Document365」、クリエイティブ制作アプリ「Animation Desk」、PDF編集ツール「PDF Reader」など、多岐に渡ります。どのサービスもデジタル化を推進するために、クラウドを活用して場所や時間を問わずどこからでもアクセスできるようになっています。Kdan Mobileでは、ただデジタル化を推進・支援するだけでなく、デジタル化によるサステイナブルなソリューション提供を行うことで環境への配慮も意識しています。例えば、電子署名アプリによるペーパーレス化の促進や森林保護活動などもその1つです。提供しているツールを通して、少しずつ環境への配慮を積み重ね、脱炭素社会を目指しているのです。こういった先進的な取り組みが評価を受け、すでに提供ツールのダウンロード数は世界で2億、ユーザー数は延べ1,000万人を超えています。Kdan Mobileについて詳しく知りたい方は、以下の公式HPをご確認ください。
まとめ
いかがでしたか?今回は、脱炭素とはそもそも何なのか、デジタル化と脱炭素の関係、日本がデジタル化において抱えている課題に加え、脱炭素とデジタル化を積極的に促進している企業、Kdan Mobileについてご紹介しました。2050年の崖が現実にならないよう、皆さんも脱炭素社会を目指して、少しずつできることに取り組んでみてはいかがでしょうか。