近年、多くの海外企業が日本へ進出しています。以前は海外企業が日本に進出しても多くの企業がすぐに撤退していた一方で、最近では進出する数も増えており、外資系企業の活躍も多く見られます。近年、日本では空前の台湾ブームが起きており、タピオカブームや『誠品生活日本橋』の開店、台湾カフェで有名な春水堂の日本進出など、多くの人にとって台湾文化が馴染みあるものとなってきています。日本では、獲得可能な最大市場規模が大きい一方で、SaaSの浸透率が低いことから、台湾にとってビジネスチャンスが大きく広がっている市場なのです。
Kdanは、日本のビジネス環境が良いことから、日本進出を決めました。Kdanの「社員ストーリー」の記事では、さまざまなメンバーに話を伺い、自身のこれまでの経験や仕事への思い、感じた課題や良い点など、普段なかなか聞くことができない従業員の生の声を「ストーリー」として共有しています。
米国に次いで日本法人(株)Kdan Japanを設立
Kdan Japanは、アジアをリードする電子契約(署名)サービス「DottedSign」(ドットサイン)や文書業務効率化ツール「Kdan PDF Reader」(PDFリーダー)を始めとする、SaaSサービス・アプリの開発事業を行っている企業、Kdan Mobile Software Ltd.の日本法人です。2023年3月に「株式会社Kdan Japan」(以下Kdan Japan)として設立されました。日本市場における顧客や協業パートナーとの関係を深め、日本での事業展開を推進する目的で設立され、サービスのグローバライズ化を目指しています。
Kdan Japan設立の背景
Kdanの創業者兼CEOであるケニー・スーは、日本支社の設立に関して下記のようにコメントしています。
「日本市場はKdan にとって非常に重要であり、日本支社の設立により、更に顧客の近くでサポートを提供できることを喜ばしく思います。今後アジアで事業を拡大していく中で、弊社の提供するSaaSやSDK・APIなどの関連技術サポートを元に、日本企業がDXを最適化し、統合するのを支援します。一方、グローバルで常に変化をし続けるトレンドの中で、国際的な人材プールとネットワークをもつKdan Japanと日本企業が提携することのメリットを生み出します。」
今回の日本支社設立を通し、日本市場において更なる成長を目指し、顧客との信頼関係を深め、Kdanのブランド価値を高めるための取り組みを加速致します。
日本法人の社長にはKO Huangが就任
日本法人の社長にはKO Huangが就任し、今後国内での営業活動を統括する役割を担います。一方、KO Huangは、Kdanのビジョンと戦略を具体化し、日本地域におけるKdanの存在を強化することを図ります。
Kdan Japan 社長のKO Huangを紹介
まず最初に、Kdan Japan社長にお話を伺いました。
ーまずはお名前と業務内容を教えてください。
KO Huangです。業務内容としては、現在は日本企業の設立において、人材採用やオフィス設計やインテリアデザイン計画などを主に担当しています。また、日本市場の戦略方向の策定や業務計画、代理店との交渉なども行っており、日本市場の分析からはじまり、他社との連携や事業展開を促進する業務も担当しています。
ーKdanに入る前の職務経験や、Kdanを選んだ理由は何だったのでしょうか。
私は、過去20年以上、ソフトウェアやIT関連の業界で勤務してきました。そのため、この業界において高い専門知識を持っていると自負しています。Kdanはスタートアップ企業で、当初から日本での展開が計画されていました。私の業務経験や人脈も関連しており、尚且、私のキャリアプランとも一致していたため、Kdanに入ることを決めました。
ーお気に入りのKdanの企業文化はありますか?
非常に活気があって、従業員が高いモチベーションを持っているところがKdanの企業文化として気に入っています。
ー日本市場進出について、Kdan Japanが直面した課題があれば教えてください。
現在、Kdan Japanが直面している最大の課題は、2つあります。「ブランドの認知度と知名度の向上」、そして「市場シェアの拡大」です。ブランドの認知度向上に関しては、現在の日本チームは、各プラットフォームでの積極的なマーケティング活動や、産業に特化したウェビナーの開催、展示会への参加など、様々な手法を用いて露出を高める取り組みを行っています。
さらに、競合他社に対する市場シェアの向上については、適切なSIパートナーの選定が重要だと考えています。Kdanは、他社にはない独自のコアテクノロジーを持っており、SIパートナーを通じて効果的なビジネス拡大を図ることができると感じています。
ー今後の展望や、お客様のDXに貢献するやり方に関して教えてください。
最近、大手企業を対象としたDXに関する調査により、IT人材不足が課題の60%を占めていることが判明しました。これによって、DXは現在の企業にとって重要な課題であることがわかったのです。今後私たちは、ソフトウェア協会に入会する予定です。協会を通じて多くの企業と連携し、企業のニーズを把握することを目指しています。大企業に限らず、中小企業のDXを支援することも重要視しています。Kdanは、台湾、アメリカ、東南アジア市場での成功事例を持っており、日本企業に最適な解決策を提供するための最良の参考情報を提供できると確信しています。
Kdan Japan今後の展開
1.短期目標:介護業界、建設業界、観光業界に注力
Kdanは、介護業、建設業、観光業界において短期目標を達成するために、業務負担軽減や建設現場の情報共有などに関連するソリューションの提供やパートナーシップの構築に注力しています。特にKdanのドットサインは、リモート署名に加えて、モバイルデバイスでの対面署名にも使用することができます。また、定型文書では、テンプレートや編集機能を活用して迅速かつ正確な文書作成を支援します。
これらの業界においては、外国労働者との雇用契約や宿泊・観光施設に関連する契約など、
顧客との確認を目的とした署名など、幅広いシーンで利用できる多彩な機能が提供されています。これにより、各業界の課題解決やイノベーションを促進し、社会の発展に寄与し続けることが期待されています。
2.中期目標:SIパートナーの市場拡大を掲げ
SIパートナーとの連携により、Kdanのソリューションがさらに幅広い業界や市場に導入されることが期待されます。Kdanは、SIパートナーに対して技術的なサポートやトレーニングプログラムを提供し、パートナー企業の成長を支援します。
また、SIパートナーとの協業により、Kdanは新たなビジネスチャンスを創出します。共同プロジェクトや顧客への共同提案などを通じて、より包括的なソリューションを提供し、顧客ニーズに対応します。
3.長期目標:日本企業が海外市場の拡大やグローバル展開に貢献することを目指す
今後アジアで事業を拡大していく中で、弊社の提供するSaaSやSDK・APIなどの関連技術サポートを元に、日本企業がDXを最適化し、統合するのを支援します。一方、グローバルで常に変化をし続けるトレンドの中で、国際的な人材プールとネットワークをもつKdan Japanと日本企業が提携することのメリットを生み出します。
まとめ
社員ストーリー Vol.1では、社長のKO Huangにお話を伺いました。台湾から日本へ進出したKdanにとって、課題や挑戦は多くあるものの、それぞれが自分の業務と向き合い、今後の可能性を感じています。また、全員がお気に入りの企業文化を紹介してくれた中で、非常にフラットで包容力があり、柔軟に、且つ意欲的に働くことができる環境が整っていることも伝わってきました。これからのKdan Japanに、期待が高まります。
【日本法人概要】
会社名:株式会社Kdan Japan
所在地:東京都千代田区神田美土代町9-7 千代田21ビルディング9階
資本金:5,000万円
代表者:代表取締役社長 ケニー・スー(Kenny Su)
公式HP:https://www.kdan.com/ja/
※Kdan Japanは、2009年に台湾で創業したKdan Mobileの日本法人です。Kdan Mobileは、世界的なSaaS企業で、台湾に本社を置き、中国、米国、日本、韓国で事業を展開しています。